2011年4月27日水曜日

モーニングセミナー通信 VOL.116

日 時 2011年4月21日(木) 6:00~7:00
回 数 第361回
万人幸福の栞
第1条 今日は最良の一日、今は無二の好機-日々好日-
講話者 前 少年院長
中野 レイ子
テーマ 生きる幸せを求めて~少年院における教育から~
備 考 中野氏が登場する家田荘子著《少女は、闇を抜けて 女子少年院・榛名女子学園》を、お持ち頂きました。

 

 s-2011.4.21MS (2) 中野 レイ子氏

s-2011.4.21MS (3) 会長挨拶:岡田文明副会長

s-2011.4.21MS (1)

講話風景

クリックすると「少女は、闇を抜けて」の詳細情報ページへ移動します

幻冬舎 2011年3月 発売 1,575円

 

『テーマ内容』中野レイ子

36年間、少年院等に勤務し、昨年退職。非行犯罪は何故起きるのか?子供は多かれ少なかれ悪い事はします。大切なのはその後の対応。その事が子供の価値観や人生観に繋がっていきます。何が大切かを学ぶと言うのは、家庭や学校、少年院でも同じです。少年院は罪を犯した子供を懲らしめるのではなく(懲役)、大人になるための勉強の場です。子供の自立を促すことが目的です。少年院に入所する子供に最初に人定確認(面談)をした時に、大半の子が、私を斜めに見上げ、体をゆすって質問にも舌打ちやツバ吐きなどの態度。「この処分をどう受け止める?」の問いには「親が引き取るといわなかったから」の答えが多い。大人に対する不信感が面談時の態度、言葉となって現れる。不信感がある限り教育は成り立たない。早く子供の心に「信頼する」ことを芽生えさせたい。子供が自分の気持ちを自分の気持ちで伝えられるようにしてあげようと思って日々接しました。生育歴は100人いれば100通りあります。犯した犯罪も主犯、共犯様々。出所後の環境も様々。学校との違いは一人一人にあった教育をすることです。入院し、最初は個室で1週間ほど過ごし、何故自分は少年院にいるのだろうと考えさせます。個室期間が済んで面談すると、最初と違い、自身の嬉しかったこと、悲しかったこと、楽しいこと、辛いこと…、泣きながら長い時間話してくれます。少年院の子供達に私が刑務所で出会った小さなおばあちゃんの話を必ずします。彼女は80代、20数回目の刑務所生活でした。面談の時、異様な目の光をした彼女に「80年間どんな人生でした?」と質問し、無言の答えに自分の足りなさを気づかされた。そして彼女に「今回の刑務所生活で最後にしよう、平均寿命まで後数年、死ぬ時に出所して死ぬまではいい人生だったと思えるようにしよう」と伝えた。彼女の娘を探し当て手紙を何度も書き、返事が来た。「これが最後のチャンスよ」と。それからの彼女は一所懸命生活し始めた。将来に展望の光が見出されたら活き活き出来ます。そのおばあちゃんが私に「少年院に戻ったら、今、少年院に来れて良かったね、今まで辛いことたくさんあったろう、この後60、70年続く人生をどう生きるか考えて」と伝えて欲しいと。出所する時に「もし少年院に来てなかったらどうなってた?」と質問すると「もっと上手く万引きしてたよ、もっと覚せい剤を使う回数が増えてたよ」非行はもっとエスカレートしていたと答える。そして「ここに来てよかった」と。出所前に手紙を書かせますが2通紹介します①父親から性的虐待を受けて家出~覚せい剤で送られてきた少女の手紙。「学園の先生は初めて心を開いた大人、自分の気持ちをしっかり受け止めてくれる、幸せになるために少年院に来た、ここでの生活を支えにしてもっと幸せになります。」②暴走族傷害で送られてきた少年の日記「ここで過ごした時間は宝物、出所は喜びより不安がいっぱい、だけど大丈夫、やっていける、ここで学んだ事は簡単に崩れるようなものではない。」

『感 想』

講話者が出会われた何百人の少年少女。その中の一人から6月に結婚しますとの手紙が来たそうです。それが講話で紹介された少女。あったことない少女だけど、心から良かったね、もっと幸せになってね…と強く思いました。

 

次回モーニングセミナー

4月28日(木) 生駒学会計事務所 生駒 学 所長 です。

 

 

2011年4月7日木曜日

モーニングセミナー通信 VOL.114

日 時 2011年4月7日(木) 6:00~7:00
回 数 第359回
万人幸福の栞 第16条 己を尊び人に及ぼす-尊己及人-
講話者 株式会社明徳ホーム 代表取締役
徳田 芳和
テーマ 社長は会社一の営業マンであれ
~営業無くして、企業存続無し~
備 考 3月度MS皆勤賞授与式を行いました。今月の記念品は、会員企業‘はんず丸亀店’様から協賛頂きました!

 

2011.4.7MS (2) 徳田 芳和氏

2011.4.7MS 3月度MS皆勤賞授与式

2011.4.7MS (1) 講話風景

2011.4.7MS (3)

出席者で、記念撮影☆パチリ

 

『テーマ内容』徳田 芳和

地元工務店営業職から42歳で独立、自己資金0円、国民金融公庫で400万円借り入れ、1人で事業を興してから14年。顧問税理士の生駒所長に「これほど成長した会社はない、その秘密は何か?」と問われ、「社員のモチベーションをあげることが出来ていた、あがる話し方を無意識にしていた」と気付いた。

起業して3年間で1万人の人に飛び込み営業で会った。最初の2ヶ月間で300軒飛び込んでも、受注0。ついには人間恐怖症に陥り、昼間から発泡酒を飲まなければ落ち込んだ気持ちを支えられないほどだった。3ヶ月経ち、サラリーマンに戻ろうかと妻に相談したら、独立時は反対した妻が「男が1回やると決めた事を何言っているの!」と退路を断たれ、命がけになった。するとお客様の応対が変わっていった。忘れもしない最初の受注は玄関アプローチのタイルを増やす仕事、1万円の工事に1万円かかったが、嬉しかった。おかげ様で当社の営業は優秀だと言ってもらえるが、優秀な社員を雇っている訳ではない。私ならこうする、こういう生き方をして来たと言う事を毎日伝えている。「1日15人と会って話して来なさい」と言っている。受注に至らなくても、15人に会えたという目的は達成出来ているので、元気になって帰社してくる。今の社員はお金では動かない。言葉でモチベーションを上げることが大切。

モチベーションを上げる3つの方法とは…①人生の目的を明確に(私の目的は日々向上していくこと、向上したこと、人の役に立てること)。②自分の未来は自分の心が作り出していく(自分の未来を実現するのは自分の心、人や世間が作るわけではない)③感謝すること。感謝の言葉は全てのものを良くしていく大きな力がある。

『感 想』由佐 紹二

人は人によって磨かれる。知識ではなく体験者の言葉は力強く、説得力のあるものでした。「住宅建築業はお医者様と同じくらい世の中に必要なものだよ」と、優しいまなざしで社員のモチベーションをあげている徳田社長の姿が目に浮かぶようなご講話でした。

 

次回モーニングセミナー 4月14日(木)

社)倫理研究所 祐源 泰成法人レクチャラーです。

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経営者の集いとは??

会員・未会員の方に倫理経営を理解していただく、ナイトセミナーです。

『経営者の集い』の講師は、倫理法人会に入会し、倫理でも仕事でもご活躍されている全国の社団法人倫理研究所に拝命を受けた法人レクチャラーが、次の日のモーニングセミナーの講話と2日間に渡り、講演・講話致します。

今月は、大阪府倫理法人会 研修委員長の 祐源泰成 法人レクチャラーです。

ぜひ、お申込下さい!!

 

 

2011年4月1日金曜日

モーニングセミナー通信 VOL.113

日 時 2011年3月31日(木) 6:00~7:00
回 数 第358回 万人幸福の栞 第15条
信ずれば成り、憂えれば崩れる-信成万事-
講話者 社団法人倫理研究所 法人レクチャラー
香川県高松市倫理法人会 会長
ライファ高松 代表
亀山 勝美
テーマ 日本人としての根を養う
備 考 高松市倫理法人会 主催の倫理経営講演会は、4月21日(木)高松国際ホテルにて開催!お申込・お問い合わせは
高松市事務局(087)811-2108 まで

 

s-倫理 010  亀山 勝美 レクチャラー

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講話風景

講話に出た書籍

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MS後の朝食会場にて

『テーマ内容』亀山 勝美

昭和25年生まれで、団塊の世代の最後。昨年還暦を迎え、自身の60年を振り返ってみて、自分らは「戦後民主主義」、「西欧合理主義」、「経済優先主義」といった価値観に染まっていたのでは?と思う。自分が良ければよい、自分の夢、またはせいぜい家族の夢が実現さえすればよいといった個人主義や、見えるもの、合理的に判断できるものだけが正しいと考え、見えないものや古くからの習慣、伝統、歴史に価値を置くことがなかった。

経済や物質が豊かでさえあれば幸せになれると信じた。

学生時代に読んだ大江健三郎の小説『遅れてきた少年』の中で、我々は戦争に遅れてきた世代であり、かつてのような命がけで生きるドラマチックな激しい時代ではなく、一生だらだらとしたドラマのない日常を送っていくのだと書いてあった。しかし、60年生きてきて、たしかに戦争のような命の取り合いこそなかったが、人生はドラマチックだ、いろんな苦難があったと思う。しかし、数多くの苦難にあったからこそ少しは謙虚に、人に優しい人間になれたのだと思う。

倫理研究所のモンゴル・クプチ砂漠での緑化活動で、すでに100万本のポプラの木が植えられ砂漠に森が作られている。ポプラの苗木はなかなか大きくならない、枯れてしまったのではないかと思えるほどいつまでも表面の枝や葉に変化が見えない。しかし、ポプラの根は目に見えない地下で必死に水脈を探していて、その水脈にぶつかった時、驚くほど大きく茂るのだという。人間も同じではないだろうか。見えない所で根を養い、水脈にぶつかった時、大きく成長できる。その水脈が日本の伝統、歴史、土壌であり、倫理の勉強もその水脈を実践で体得することではないか。人が人として成り立ってくるには、日本人としての根(間柄を大切にすること、人と人、人と物、人と環境の間柄を大切にすること)を養っていくことが大切だと思う。

『感 想』由佐 紹二

亀山氏は歴史ある高松市倫理法人会の会長職を淡々と坦々と務められているが、今回のご講話を聴いて、会長自身が砂漠の中のポプラの木のように、真摯に倫理の根を養っているのだと気づかされた。氏の言うように『喜動』『対者我鏡』『苦難福門』、その本気の境地は深くて遠いが、もしそれが出来たなら人生は幸福なものになるはず、共にそうなるべく励んでいきたいと思った。

次回モーニングセミナー

4月7日(木)株式会社明徳ホーム 徳田 芳和 代表取締役です。