2011年5月2日月曜日

モーニングセミナー通信 VOL.117

日 時 2011年4月28日(木) 6:00~7:00
回 数 第362 条
万人幸福の栞 第2条 苦難は幸福の門-苦難福門-
講話者 香川県高松南倫理法人会  幹事
生駒学税理士事務所 所長
生駒 学
テーマ 社長は自己資本比率をあげることが仕事です
~賃借対照表の見方~
備 考 1月から6回シリーズで生駒氏にご講話を頂いております。 今回は第4弾! 毎月、勉強になります!!

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会長挨拶:丸山 保夫 会長

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講話風景

s-生駒ニュース 資料一部

『テーマ内容』生駒 学

貸借対照表(B/S)は社長が作るもの、損益計算書(P/S)はみんなで作るものとも言われますが、貸借対照表をみれば社長の性格がわかります。かつてイトーヨーカ堂は、ダイエーとよく並び称されました。平成10年当時、年商ダイエー2兆4千億円、イトーヨーカ堂1兆5千億円、しかし、自己資本比率はダイエーが19パーセントに対して、イトーヨーカ堂は74%。バブル時は内部留保が多すぎる、資産の有効利用が足りないと批判されたイトーヨーカ堂でしたが、次々と銀行借り入れをして新たな不動産を獲得し拡大路線を敷いたダイエーはバブル崩壊後、多額の不良債権を抱えて、急速に失速していきました。「荒天に準備せよ」、この言葉は、イトーヨーカ堂の創業者伊藤雅敏名誉会長(87歳)が、その著書「伊藤雅敏の商いのこころ」のなかで商売の要諦の一つとして挙げているものです。昭和恐慌後のデフレや 戦争の悲惨さを経験した伊藤氏は、人間の力では抗えない恐慌や災害など予期せぬ事態がおこっても、会社は独力で生き延びる事を考えておくべきだと言っています。

自己資本比率は、総資産に占める自己資本の比率をいいます。自己資本率を高めるためには、利益を出して、税金を支払わなくてはなりません。会社を強くするため、大きくするためには、コストと思って税金を払って内部留保を厚くしなければなりません。

貸借対照表をよく見ると社長の性格があぶり出されます。支払手形を切る・切らない、銀行から借り入れる・入れない、増資をする・しない、会社にお金をためる・ためない、設備投資をする・しない、ベンツに乗る・乗らない、株式投資をする・しない、投資信託を買う・買わない、ゴルフ会員権を持つ・持たない。会社経営の安全性を高めるために、どうすれば自己資本比率を上げられるかは社長の考え次第なのです。

 

感 想 :由佐 紹二

ダイエーとイトーヨーカ堂のB/Sを比較して、会社の安全性を保つために、自己資本比率を上げることがいかに大切かを、わかりやすく解説して頂きました。TKC黒字企業全産業の平均自己資本比率は36.8%。これは会社の体脂肪率のようなものでしょうか。健康な会社にするために、こちらの方は数値が高ければ高い方が良いそうです。

次回モーニングセミナーは、5月12日(木)

社)倫理研究所 法人局 普及事業部 企画室 與縄 智久 氏 です。

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