日 時 | 2011年6月23日(木)6:00~7:00 |
回 数 | 第369回 万人幸福の栞 第9条 約束を違えれば己の幸を捨て他人の福を奪う-破約失福- |
講話者 | 香川県高松南倫理法人会 幹事 生駒学税理士事務所 所長 生駒 学 |
テーマ | 相続・事業承継のお話 ~相続が争続にならないために~ |
備 考 | 昨年から全7回シリーズでご講話を頂きました。長期に渡り、幅広い内容のご講話をありがとうございました。おか泉岡田社長(当会副会長)が御礼として、うどん詰合せとひや天おろしうどんチケットをプレゼントされました。 |
講話風景
本日の資料
記念撮影☆
『テーマ内容』生駒 学氏
まず、以前お知らせした今年度の税制改正(個人所得税、法人税、相続・贈与税などの改正)は今回の震災とねじれ国会等の影響で、見送りということになりました。私の話は今回で7回目、最後となりました。最後のテーマとして今日は相続・事業承継のお話をさせて頂きます。結論からいえば、資産のあるかた、事業を経営している方には「公正証書遺言」を作ることをお勧めします。公正証書遺言は火災保険のようなものと考えています。実際に遺言を作っていない方のほうが圧倒的に多いのですが、遺言は将来の無用なもめごとのないようにする「親の務め」だと思って下さい。親の生きている時は親が調停役として仲立ちしてもめることはないのですが、親が亡くなって子供だけの間で相続する場合、もめる場合が圧倒的に多い。遺言がない場合は民法で定める法定相続による遺産分割をしますが、遺産分割同意書をとるなど煩雑な仕事も発生します。公正証書遺言は法定相続に優先します。若干の費用はかかりますが、作るのに手間暇はかからず、必要に応じて書き換えることも可能です。
相続の際の節税対策も重要な問題です。公正証書遺言を作成するのと並行してあらかじめ相続税の対策も考えておく必要があります。○資産を減らす(生前贈与)○負債を増やす(銀行借入れして建物を建てる、自宅を建て替えるなど)○基礎控除額を多くする(養子縁組)などによって、亡くなった時の家族の税負担を減らす、それが親の役目です。贈与税の1年間の基礎控除額である110万円の枠を利用して、毎年複数の法定相続人に対して贈与していく連年贈与は節税対策として有効です。また、養子縁組などして基礎控除枠を増やすということも考えてもよいでしょう。
感 想 :由佐 紹二
今回で7回にわたる生駒学氏のご講話は毎回、経営者として襟を正すべき具体的な物の考え方、学び方のヒントに溢れていました。ドラッカー、ユニクロ社長柳正人、イトーヨーカドー創始者伊藤雅敏、居酒屋ワタミ会長渡邊美樹などの行動と言説を例に挙げながら、「すべての顧問先が健全で安定的に事業を長く続けていくために」何が出来るかを自らに問う生駒氏の「真摯な」姿勢が素晴らしかった。ありがとうございました。
次回モーニングセミナーは、6月30日(木)
ビデオ学習万人幸福の栞 第10条 働きは最上の喜びー勤労歓喜―です。